この記事は2022年2月21日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


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(画像=PIXTA)

2022年2月21日(月)の午前8時に現役トレーダーの竹内のりひろさんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう

現在の為替相場の傾向や相場観

先週1週間の主要通貨の対ドルでの騰落は、上昇上位よりNZドル(プラス0.75%)、豪ドル(プラス0.59%)、スイスフラン(プラス0.31%)、円(プラス0.23%)、ポンド(プラス0.21%)と続いた。

一方で下落通貨でも同様にユーロ(マイナス0.2%)、カナダドル(マイナス0.14%)と続く。先々週と強弱は似ており、オセアニア通貨が上げ幅を縮小したものの上昇上位、ユーロが2週続けて下落最上位とウクライナ情勢の緊迫化の影響が残る。

欧州通貨のなかでもスイスフランは上昇率では3位。永世中立国のステータスがあり、欧州からの逃避資金の受け皿になっている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

2022年2月20日(日)の日経電子版では、日銀の「来年利上げ織り込む市場」という記事が示唆的だ。短期金利の市場では、2023年末の日銀のマイナス金利の解除をすでに織り込んでいる。

黒田・日銀総裁は、「2%の物価目標達成前に政策変更はない」と繰り返すが、市場は総裁の来年4月の2期目の任期終了後の政策修正をすでに織り込み始めている。ここにウクライナをとりまく地政学リスクも加わり、引き続き米ドル/円やクロス円は不安定な展開を予想する。

どちらも戻り売り目線でみておく。ボラティリティ換算の予想レンジは、米ドル/円で113.8~115.8円、ユーロ/米ドルで1.12~1.14ドル、ユーロ/円で128.8~131.8円とみている。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/米ドルの日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。