この記事は2022年5月23日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2022年5月23日(月)の午前8時過ぎに現役トレーダーの竹内のりひろさんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
竹内のりひろ 1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう |
現在の為替相場の傾向や相場観
先週1週間の主要通貨の対ドルでの騰落は、全ての通貨が上昇に転じており、ドルが全面安となっている。週間での円の上昇率は+1.11%だが、2週続けて米ドル/円は下落しており、2022年5月上旬までの円売りの流れは完全に失速している。
ダウは先週まで8週連続の下落、これは1932年以来のことで、米株からの資金流失が続く。リスクセンチメントの悪化から、安産資産である米国債が買われ金利は低下、ドルの魅力を押し下げている。
現在の為替相場の戦略やスタンス
米ドル/円が2週連続で陰線となったことで、多くのテクニカル指標では一旦の天井形成を示唆している。
今週は、26日(木)の日本時間午前3時にFOMC議事要旨が公開される。前回会合後のパウエルFRB議長の会見では、「75bp(0.75%)の利上げは検討外」としていた。イベントレスで通過する可能性が高い。
さらに、この先の2022年6月、7月、9月の3回のFOMCでは50bp(0.5%)の利上げをほぼ織り込んでおり、一段の利上げの織り込み加速は想定しづらい。
引き続き、米ドル/円は126~131円程度のレンジから、もみ合いに入ったと解釈すべきで、上値は重く戻り売り継続だろう。
ボラティリティからの予想レンジは、米ドル/円で125.80~129.3円、ユーロ/米ドルで1.04~1.065ドル、ユーロ/円で132.50~136.5円とみている。
▽米ドル/円の日足チャート
▽ユーロ/米ドルの日足チャート
▽ユーロ/円の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。