この記事は2022年6月14日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「志摩力男氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FX,ドル,円
(画像=Paylessimages/stock.adobe.com)

2022年6月14日(火)の午後14時すぎに現役トレーダーの志摩力男さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

志摩力男
慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006〜2008年ドイツ証券など、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任。そのあと、香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立後は世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現役トレーダーとして活躍中。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円が135円台を付けたことで、一旦円売りが一息つくのではないかと考える人が多いかもしれない。

しかしながら、この上昇は黒田日銀総裁が「過度な円安が日本経済にとってマイナス」だと認めたことから来たものだ。そのため、認めたということは、円安を止めるために黒田氏が何かをしなければならないという連想になる。

そうなるとYCC(イールドカーブコントロール)がそのうち変更されると市場が思えば、現在の長期金利の上限である0.25%で日銀が全額買ってくれるので、その間に売ろうという人が出てくるだろう。

そうして売りが膨らめば膨らむほど、量的緩和政策が巨額になっていくということだ。見方を変えると、世界中で金融引き締めに向かっているときに日本は意図せざる形だが量的緩和を膨らますことになる。

やはりこれからも円売り・ドル高が続くということで、もしかすると円安はさらに加速する可能性がある。アベノミクスの終わりが始まったという感じだろうか。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円はひとまず、今週もしかしたら138円台辺りまで行くかもしれない。

▽米ドル/円の日足チャート

220614shimaL
(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。