この記事は2022年6月9日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2022年6月9日(木)の午前11時すぎに外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
神田卓也 株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。 |
現在の為替相場の傾向や相場観
米ドル/円は133円台を瞬く間に通過して134円台に乗せてきた。2022年6月9日(木)朝方には134.55円前後まで上昇しており、2002年高値の135.15円を射程圏に捉えている。この勢いを維持して高値更新となるか、ここからに注目したい。
なお、2022年6月9日(木)はECBの政策発表に市場の関心が集まっている。ECBは7月の利上げ開始を正式に表明する見通しだ。ECBの利上げ表明で、金融緩和を維持する日銀の姿勢がますます際立つことになる。円が売られやすい地合いは継続する公算が大きい。
現在の為替相場の戦略やスタンス
米ドル/円は2週間あまりで8円というハイペースで上昇したため、市場参加者の多くが上値のメドとして意識している135.15円(2002年最高値)付近では短期筋がひとまず利益確定売りに動く可能性もある。
心理的節目でもあり、2002年に激しい攻防戦が繰り広げられた135円前後は、心理面からもチャート面からも値動きが不安定化しやすい水準と見られ、すんなり通過できるかどうかはやや不透明だろう。
▽米ドル/円の月足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。