リスクとリターンは基本的に相関している。

「ある程度はハイリスクを許容し、より大きなリターンを目指して大胆な投資も始めてみたい」という人もいるだろう。

そのような時、投資先の候補に挙げられるのが「外貨投資」だ。そこで今回は、大胆な投資に興味があるという人のために、外貨投資の種類や概要について解説しよう。

ただし、すべてをハイリスク資産に投資するのではなく、あくまでも資産の一部を大胆に運用してみようという提案である。

  • 50% → 預貯金などの極めてリスクが低い資産
  • 40% → 高配当銘柄やディフェンシブ銘柄といった比較的値動きが安定した株式
  • 10% → ハイリスク資産

一例ではあるが上記のような具合だ。「大胆」といっても、資産全体のリスクをコントロールした上での投資を想定している。

投資先候補「外貨」にはどんな種類がある ?

「大胆な投資も始めてみたい ! 」人のための外貨投資入門 どんな種類がある ?
(画像=William W. Potter / stock.adobe.com)

投資先候補の「外貨投資」を紹介していく。

●外国株式

外国株式への投資では、株式自体の値動きに加えて為替の値動きも損益に影響する。株価が上昇し、かつ為替が円安に動けば、ダブルで利益を取れる可能性があるわけだ。一方、ダブルで損失を抱える可能性もあり、基本的にはリスクが大きいアセットクラスといえるだろう (もちろんリスクの大小は、個別銘柄によるところも大きい) 。

ここからは、外国株式の代表格である米国株式の概要を見ていこう。

米国株式には値幅制限がなく、いわゆるストップ高やストップ安も存在しない。平成バブルの最高値を更新できていない日本株式指数を尻目に、米国株式指数は右肩上がりで上昇を続けている。グーグルやアップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフトといった巨大IT企業をはじめ、成長著しい企業も多い。今後も上昇を続ける保証はないが、成長期待は依然として高いといえる。

●外国債券

外国債券も外国株式と同様に、債券自体のリターンと為替差益をダブルで取れる、もしくはダブルパンチを食らう可能性がある資産だ。基本的に債券は発行体の信用力が低いほど、また満期までの期間が長いほどリスクは高くなる。為替部分に関しては、ボラティリティ (資産の変動幅) が大きい通貨ほどリスクが高くなる。

そのため、外国債券がすべからくハイリスク資産とはいえないが、「ハイリスク・ハイリターンの債券を探したい」という場合は新興国債券が選択肢に入るだろう。一般論になるが、新興国通貨はボラティリティが比較的高く、発行体も相対的に信用力が低いものが多い (こちらもリスクの大小は、個別銘柄によるところも大きい) 。

●外国投資信託

外国投資信託は外国の法律に基づき外国で設定及び管理された投資信託のことで米ドルなどの外貨で運用される。成長の期待値が高い国へ分散投資できるのはメリットのひとつ。国内投信に比べ高い利回りを設定している場合が多く、その分リスクも大きくなる。

外国投信も多分にもれずリターンと為替差益をダブルで狙える。リスクを取るなら成長幅が大きく金利の高い国の投資信託を購入すれば、より好利回りが期待できる。もちろんダブルパンチを食らうリスクがあることは理解しておきたい。

ミドルリスク・ミドルリターンの外貨預金もおすすめ

ハイリスクに抵抗があるという人は、ミドルリスク・ミドルリターンの外貨預金が向いている。外貨預金とは、日本円を米ドルやユーロなどの外貨に替えて預入れる「預金」のことだ。

外貨預金は外貨投資の一種であり、為替リスクを負う点は外国株式や外国債券と同じだが、外貨で有価証券を購入するわけではないため、その分リスクが低い (ミドルリスク) といえる。外貨預金の主な収益源は、売却時の為替差益 (キャピタルゲイン) と保有中の金利収入 (インカムゲイン) だ。

一口に外貨預金といっても、購入する通貨によってリターンとリスクは大きく異なる。前述のとおり、新興国通貨は比較的ボラティリティが高いため預金金利も高く、相対的には先進国通貨より「リスクも高いがリターンも高い」といえるだろう。

インカムゲインの傾向も把握しておきたい。外貨預金は外貨普通預金と外貨定期預金に分かれている。流動性は外貨定期預金のほうが低いため、その分金利は高くなる。また、預入期間が長くなるほど金利は高くなる。

ただし、金融機関によっては円から預入れるなど一定の条件を満たした場合は、短期間でも (もしくは短期間のほうが) 金利が高くなることがある。同じ通貨であっても金融機関によって金利や手数料が異なる場合があるので、よく見比べて預入先を決めるとよいだろう。

資産のうち一部を大胆に投資することも検討しよう

「大胆な投資も始めてみたい ! 」という人のために、外貨投資の種類や概要について解説してきた。資産の一部を大胆に投資してみることも選択肢として考えてみたい。また、「ハイリスクすぎると怖い」という人は、リスクを分散した投資や資産運用を選択肢に入れてみると良いだろう。

(提供:大和ネクスト銀行


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