この記事は2022年8月24日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=PIXTA)

2022年8月24日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

2022年8月23日(火)の欧州PMIはまちまちの結果ながら、全般的に前回から水準を下げるなど、英欧の景気動向への警戒感は日ごとに強まっている。

また、同日に発表された米PMIも予想を大きく下振れ一時的にドル売りが加速したが、米長期金利の上昇と共に回復しており、ドル高圧力は揺らいでいない印象。

そのような中で、2022年8月25日(木)からジャクソンホール会議が開催される。注目ポイントはパウエルFRB議長がどこまで「タカ」になれるかだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

ジャクソンホールで注目されるパウエルFRB議長の講演は、2022年8月26日(金)日本時間23時から予定されている。しかし、事前に原稿が公表される可能性もあるので、ヘッドラインには注意しておきたい。

講演内容だが、足元FRBボードメンバーの発言を聞く限り、多少マーケットが冷えたとしてもインフレを抑えることが最重要だと警告しており、パウエルFRB議長もタカ派化するものと思われる。もっともマーケットはパウエルFRB議長のタカ派を十分に織り込んでおり、よほど厳しい内容でない限りはセルザファクトのような展開も想定しておかなくてはならない。

イベント前にズルズルとドルが上がってくるようであれば警戒感を高めておきたい。とはいえ、足元の米長期金利は3%近辺で底堅く推移しているほか、欧州エネルギー懸念や英欧の景気先行き不透明感が根強いことを踏まえると、相対的なドル選好地合いはまだ続きそうだ。

ジャクソンホールの内容次第で戦略は変わるが、ユーロ/米ドルはパリティをレジスタンスに戻り売りが第一感になる。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。