この記事は2022年9月7日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


円安
(画像=ELUTAS/stock.adobe.com)

2022年9月7日(水)の午前11時すぎに現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

マーケットでは、2022年8月2日(金)にJPモルガンから「円安は止まらない!it's not over」というレポートがでていることが話題に。彼らは「いまや、円は世界で唯一のゼロ利回りの通貨となり、円資金を用いたキャリー・トレードが増加する」と予測しているようだ。

もうひとつ、マーケットで話題になっているのが、10年の米ドル/円の長期為替がノックアウトしたこと。ストライクプライスは@143.00円と@143.50円。これらの理由から、2022年8月7日(水)の東京市場で、米ドル/円が一時143.55円まで駆け上がっているようだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

顧客の観点からみれば、輸入がノックアウトしているため、キャッシュで米ドル/円を手当しないといけなくなる。

10年前の米ドル/円といえば、80円台。60円以上急騰しているドルを買わなければいけないというのは、ちょっと想像もできないほど損失するイメージだ。

ともあれ、こうしたオプションがノックアウトするならば、米ドル/円のダウンサイドはまだ限定的ということなのかもしれない。

多くのマーケット参加者の米ドル/円のターゲットは、1998年高値の147.66円。このターゲットまで後4円と迫ってきているが上記の文脈から米ドル/円はまだ押し目買い継続だと考えている。

▽米ドル/円 の月足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。