この記事は2022年9月6日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「志摩力男氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2022年9月6日(火)の午後14時すぎに現役トレーダーの志摩力男さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
志摩力男
慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006〜2008年ドイツ証券など、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任。そのあと、香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立後は世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現役トレーダーとして活躍中。
現在の為替相場の傾向や相場観
パウエルFRB議長がジャクソンホールの講演でインフレに対して非常に強い姿勢を見せたことから、これ以降も米金融政策が引き締め的となり、連れてドル上昇路線が続くと思われる。
先週2日(金)の米雇用統計は、内容としては労働参加率上昇という喜ばしい現象があったのだが、かといってFRBの政策変更には至らないと思われる。次の焦点は来週13日(火)の米CPI。今回はもしかすると市場の予想以上にCPI低下の可能性があり、その際は一旦ドルが下落することはあるかもしれない。
しかしそれでも、引き締め強化路線に変更はないと思うので、おそらくドルの上昇トレンドが続くであろうことから、押し目があれば買っておきたい。目先、CPIまでの米ドル/円は142円付近、CPI後にもしかしたら140円近くまで落ちるのではないかと思っている。
現在の為替相場の戦略やスタンス
英国の新首相がトラス氏に決まったが、どのような経済対策をするか見極めたいという部分もある。しかし英国がこれから直面する経済危機はかなり厳しいものであるため、経済政策でポンドが上がったところは売り場になるのではないかと考えている。
英ポンド/米ドルに関しては、パリティ(1.0000ドル)を狙いたい。
▽米ドル/円の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。