この記事は2022年9月27日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
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2022年9月27日(火)の午前11時すぎに現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

9月27日(火)のイメージは他通貨/米ドルの急落で全体的にドルが強い週となりそうだ。特に英ポンド/米ドルが往って来いとなったが、強烈な値動き。ユーロ/米ドルもそうだが、この辺りはどんどん下値を掘っていく動きになりそうだ。

また、日本が介入したところで米ドル/円は144円台後半まで持ち上げられてしまう状況を見ても、流れはドル買いの展開となっている。世界各国が金利を引き上げても米国の利上げには追いつけないため、他通貨よりもドルが買われており、ファンダメンタル通りだ。

ところが、円に関しては日本は利上げすらしていない訳で、それを介入で止めること自体が当局の言い訳だろう。介入というよりスムージング以外の何物でもないといった印象。本当に反転させるためには何十兆と介入しないと不可能で、その方法として米国債を売らずに介入するとしたら、あと5~6回が限界だといわれている。

また米国サイドは基本ドル高を歓迎しているため、今回の日本の介入に関しては「(介入をする理由に関しては)理解した」といっているようだが、いつの間にか「容認した」ということになってしまっている。

ただ、この2つはずいぶん意味が違い、過去のように「合意」や「サポート」といったフレーズも一切ないため、米国の協力は得られないだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

9月27日(火)の米ドル/円予想レンジは141.50~146.50円。これは介入が入った場合を想定してのレンジ。

介入がなければそう簡単にそこまでは落ちないと思っており、崩れても143円くらいまでだと考えている。戦略的にはやはり、押し目を買うしかないだろう。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。