この記事は2022年9月22日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=PIXTA)

2022年9月22日(木)の午前11時すぎに外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

本日、2022年9月22日(木)日本時間未明は、FOMCが3会合連続となる75bpの大幅利上げを決めた上に、当面は積極的な引締めを継続する方針を示した。

パウエルFRB議長が、引き締めによる経済的な「痛み」は避けられないとの認識を示したこともあり米長期金利が低下に転じると米ドル/円も一時失速したが143円台の下値は堅く、本日の朝にかけて144円台を回復している。

現在の為替相場の戦略やスタンス

市場がFOMCの決定内容を消化するにはしばらく時間がかかると見られるが、ひとまず関心は本日の日銀金融政策決定会合に移りそうだ。海外勢の一部には日銀が金融緩和の修正に動くとの思惑もくすぶっているが、日銀はFRBとは対照的にインフレ抑制よりも景気支援に重心を置いたハト派スタンスを維持する可能性が高い。

なお、黒田日銀総裁の会見中にはスイス中銀(SNB)が利上げを発表する見通しで、主要先進国のうちマイナス金利政策を採るのはついに日本だけとなる公算が大きい。こうした金融政策の格差を背景に円が一段と下落する可能性は小さくないと見ている。

米ドル/円は強い上値抵抗の145円を超えられるかが見どころとなりそうだ。これまで2度も144.90円台で上値を抑えられるなど抵抗力が強いだけに、もし145円を突破できれば1998年高値の147.66円前後に向けて上昇に弾みが付くだろう。

一方で、今回も突破できないようならチャート上に「ミニトリプルトップ」が出現する可能性が高まり、一時的に調整ムードが広がることも考えられる。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。