この記事は2022年11月22日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=denisismagilov/stock.adobe.com)

2022年11月22日(火)の午前11時すぎに現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

今週のイメージは、野球でいえばFRBの牽制球に刺された感じ。50bpの利上げ方向に向けて塁を離れたところに牽制球が飛んできてしまい、慌てて75bpの利上げの塁へ戻ったといった感じ。

先週の17日(木)には米セントルイス連銀のブラード総裁、18日(金)には米ボストン地区連銀のコリンズ総裁と連発で発言があり、マーケットのショートがやめ切れなかった感じがする。

発言の内容としては、75bp利上げの可能性も残るという内容だったため、それほど慌ててショートカバーしなくてもいいと思っていたところ、昨日21日(月)に140.50~140.60円を抜けてマーケットが売り上がってショートをさらに膨らませてしまい、140.80~140.90円で止まらずに141円台に向かって上昇し、損切りが出始めた。

さらにその後142.25円付近の高値を付けたことで、大半のショートポジションは切れた気がする。現状、ここから142円台をぐいぐい買い上がるだけの強い材料もなく、再び150円を目指すという相場観ももうないので、基本、上方向のイメージはあまりない。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは138.00~142.25円。昨日21日(月)に出演した日経CNBCでは137.70~142.00と言っていたが、その日のうちに突破したため改めたい。しばらくはこのレンジを大きく逸脱せず、12月のFOMCに向けて、利上げが50bpか75bpかの思惑で上下に振れる展開となりそうだ。

ただ、米国のPPIやCPIの悪い数字を見ると75bpにはならないのではないかという気はする。戦略については、大きな流れは買いだが、レンジの上方向では売り場探し、下方向では買い場探しでいいと思うが、いずれも40~50pipsで素早く利益確定したほうがよさそうだ。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。