数字使いの名人といえば、スティーブ・ジョブズを思い浮かべる人も多いでしょう。ジョブズがプレゼンで数字を効果的に使ったことは有名です。

たとえば2001年、初代iPodが発売されたときのプレゼン。このときは5ギガバイトの容量を持ちながら185グラムという小型軽量のミュージックプレイヤーであるiPodのよさをどう伝えるかが課題でした。

容量や重さなどの数字を出してもお客さんは実感できないと考えたジョブズは、次のキャッチコピーを考案しました。

「ポケットに1,000曲を」

すぐにイメージがわく、すばらしい数字の使い方ですね。

ちなみに、英語にはこんなことわざがあります。

Figures don't lie, but liars figure.
(数字は嘘をつかない。しかし嘘つきは数字を使う)

嘘つきになってはいけませんが、ここぞというときは数字に味方してもらえると心強いですよ。

まとめ

キリのいい数字を使えば、自然と相手は覚えてくれる

面倒なお願いでも、気持ちよく相手に届く伝え方は? 人を動かす伝え方50の法則
川上徹也
湘南ストーリーブランディング研究所 代表/コピーライター
大学時代、霊長類学や社会心理学の研究に没頭。世界中の論文との出会いを求めて図書館に通いつめ、狭いアパートの部屋を学術論文のコピーでいっぱいにして暮らす。
「人の心を動かす」仕事に興味を持って、広告代理店に入社。大阪支社で暗黒の営業局時代を経て、29歳で転局しCMプランナーに。しかしそこでも芽が出ず、会社を辞め何のあてもなく上京。フリーランスという名のフリーターをしながら通った広告学校の講師から、コピーライターとしての才能を見いだされ、TCC新人賞を受賞。その後、フジサンケイグループ広告大賞制作者賞、広告電通賞、ACC賞などを多数受賞する。
現在は、ブランドの魅力を物語にして伝える「ストーリーブランディング」という手法を確立し、企業や団体のマーケティング・アドバイザーとして活動。ジャンルの垣根を超えて、様々なものの魅力を伝え続けている。
『物を売るバカ』『1行バカ売れ』 (角川新書)、『ザ・殺し文句』(新潮新書)など著書多数。海外へも広く翻訳されている。

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