本記事は、川上徹也氏の著書『面倒なお願いでも、気持ちよく相手に届く伝え方は? 人を動かす伝え方50の法則』(アスコム)の中から一部を抜粋・編集しています。

数字
(画像=beeboys/stock.adobe.com)

【相手に忘れがたい強い印象を残したいとき】
「数字のリズム効果」を使う

文章、キャッチコピー、製品名などに適切な数字を使うと、「脳に強い印象」を与えることができます。その結果、好感度を上げることができ、商品の販売にいい影響が出ることがわかっています。また、数字を使うときは、イメージをわかせやすくするために、リズムを考えることも重要です。

テキサス大学の消費心理学者ダン・キングらは、数字に関する興味深い研究を行いました。AとBの2つのグループの被験者たちに、キャンベル社の野菜スープと野菜ジュース(V8)のどちらかを選んでもらうという実験です。被験者たちに選んでもらう前に、AとBで野菜ジュースのキャッチコピーを変えました。

4種類のビタミンと2種類のミネラルの必要量をV8ジュースで補給しよう

ビタミンとミネラルの必要量をV8ジュースで補給しよう

すると、「4、2、8」の数字が入ったキャッチコピーを見せられたAグループの被験者のほうが、野菜ジュースを選ぶ割合が多くなりました。これは4×2=8という計算が簡単にできることから、脳に印象を残す「数字のリズム効果」が生まれたからだと推測できます。