この記事は2023年3月6日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


ドル円相場
(画像=PIXTA)

2023年3月6日(月)の午前8時過ぎに現役トレーダーの竹内のりひろさんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう

現在の為替相場の傾向や相場観

先週1週間の主要通貨の対ドルでの騰落は、2月上旬以降のドル高の調整が入る。全ての通貨が上昇。ドルは全面安で引けている。

円は上昇の下位(+0.46%)、週間のレンジも1円84銭にとどまり、方向性を見失っている。先週はイベント的には小粒なものばかり、大きな流れを作るには至っていない。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週は、まずパウエルFRB議長が半期に1度の議会証言にのぞむ。明日7日(火)に続き、明後日8日(水)も金融政策のかじ取りを説明、議員との質疑に応じる。2月以降の米経済指標の上振れや過熱の結果を背景にタカ派の内容で終える可能性が高い。

今週末10日(金)の米2月分雇用統計は、前回1月の反動減が予想されているが、それでも好調な結果を見込む声は多い。総じてドルには支援材料で、米ドル/円の押し目も限定的だろう。

こうしたなかで、今週大きな変数となりそうなのが、現行の黒田体制での最後となる9日(木)~10日(金)に開催される日銀金融政策決定会合だろう。政策変更なしがメインシナリオだが、YCCの再調整等が発表された場合、大きな円買い要因となるので要注意。あくまで結果次第だが、米ドル/円は押し目は買いとみる。

今週は米ドル/円で132.00~138.00円、ユーロ/米ドルで1.0500~1.0750ドル、ユーロ/円で140.00~146.00円とみている。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/米ドルの日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。