この記事は2023年3月14日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
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2023年3月14日(火)の午後12時半に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

先週10日(金)は米雇用統計だった。内容的にはNFP(米国非農業部門雇用者数)はよかったものの、失業率や平均時給が予想よりも低かったことで米ドル/円の売りが始まった。

そこへ一昨日12日(日)に米金融当局からシリコンバレーバンクとシグネチャー・バンクの経営破綻が発表され、週明け昨日13日(月)には132.30円付近まで下落。以前は25bpの利上げ予想だったところ、先週の段階では50bpまで上がっていた。

しかし今回の報道を受け、50bpの利上げ予想は完全に消え、25bp利上げ以外に「今回は利上げをしないのでは」という予想を立てる者が一気に増えた。

しかしながら経営破綻に対する米政府の対応は迅速で、預金は全額保証すると発表された。ただし公的資金を使って銀行の救済はしないと明言。よってリスクオフの円買いの流れに。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは132.80~136.30円。12日(日)に立てた予想だったため、既に逸脱してしまっているが、引き続きこのレンジで継続したい。利上げ延期の可能性が高まり、リスクオフとなったことで、戦略的には売りから入るしかなさそうだ。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。