この記事は2023年3月27日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Svitlana/stock.adobe.com)

2023年3月27日(月)の午前8時過ぎに現役トレーダーの竹内のりひろさんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう

現在の為替相場の傾向や相場観

先週1週間の主要通貨の対ドルでの騰落はかなりまちまち。円(+0.81%)は上昇通貨のなかでは第2位だった。週の半ばに開催されたFOMCでは9会合続けての利上げが発表されたが、利上げ幅は25bpにとどまった。

ほぼターミナルレート(利上げの最終地点)に迫る。声明文から「複数回の利上げ」の文言は消え、主要通貨に対しドルは売られた。週末にかけて、ドイツ銀行が一部劣後債の早期償還を発表、かえって市場の疑心暗鬼を蒸し返し、米ドル/円は129.65円付近までの下落となった。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週は月末、四半期末、年度末が重なることから、特殊な資金フローには注意しておきたい。月末ということもあり、一定の送金や決済のドル買い需要があり、ドルが全般底堅く推移する局面はあるだろう。

この2週間で浮上した米国の地銀の経営破たんから始まった金融市場の混乱だが、背景にあるのは昨年春からの急速な利上げ。評価損をかかえる金融機関は多く、この先に表面化する可能性も大きく、事態の収束は当面先だろう。

米国の金利の再上昇余地は乏しく、引き続き、米ドル/円の戻りは限定的、130円割れ定着も時間の問題だろう。

今週は米ドル/円で128.00~132.50円、ユーロ/米ドルで1.0650~1.0950ドル、ユーロ/円で137.00~143.00円とみている。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/米ドルの日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。