この記事は2023年3月29日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=newroadboy/stock.adobe.com)

2023年3月29日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

「欧米金融不安」がマーケットのメインテーマ。先週末にかけては欧米の銀行株が売られドイツ銀行の株価が急落、企業等のデフォルトリスクを対象に取引されるクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)が急騰する中で一時円高に振れた。

一方で、ラガルドECB総裁による流動性提供への言及や、イエレン米財務長官が「正当な場合には追加の預金措置準備」に言及するなど当局の対応もスピーディーだ。警戒と好感の強弱でマーケットは一進一退を繰り返しており、当面はヘッドラインに振り回される覚悟をしながらになるだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

ヘッドライン相場の中、リスク許容度の変化に「円」が感度良く反応する一昔前のマーケットになっている。米ドル/円、クロス円は上も下も決定打がなく、トレンドレスではあるが、ボラティリティは十分なのでトレードチャンスはありそうだ。

戦略としてはヘッドラインに短期でついて行くのが良さそうだが、欧米の利下げシナリオが明確に見えてこない限り、一連の金融不安が燻り続ける可能性があるので意識的にはややダウンサイドを見ている。

一方、今週は明後日31日(金)が月末、四半期末(日本は年度末)になるので東京仲値やロンドンフィキシングにかけては大きめのフローに振らされるほか、レパトリ(ドル売り)やリバランス(ドル買い?)も想定され、大きな波には逆らわないようにしなければならない。

▽米ドル/円 の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。