この記事は2023年4月11日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=PIXTA)

2023年4月11日(火)の午後12時半に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

今週のイメージとしては、先週7日(金)の米雇用統計とイースター休暇を終えて再びインフレ指標に注目かという感じだ。

少なくとも先週ずっと雇用関連指標の数字が悪かった中で、今回の雇用統計でもそれほど改善はしていないが、思ったほど悪くなかったため、ドルが買われた。そのため、ここからどんどんドルが買われるという地合いにはならないと思っている。

また、昨日10日(月)は、海外勢からも注目されていた植田新日銀総裁の就任記者会見があった。海外勢は以前から植田氏がYCC(イールドカーブ・コントロール)の修正を加えるのではないかと思っていたが、植田氏は大規模金融緩和を継続するというスタンスを示した。

これを受けて、売られていた米ドル/円の買い戻しが入り、イースター休暇で薄商いだったことから、約1円80銭ほどの反発となった。ただ、前任の黒田日銀総裁は金融緩和をやめることはないと思っていたが、植田氏は半年ほど様子を見た後で、修正を加えてくる可能性が高いと思っている。

それは今ではないだろうし、まして今回のような就任記者会見の場で発表することはあり得ないというのは日本人の感覚なのだろう。海外勢の読みが外れたことで大きな値動きとなった。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは130.00~134.80円。戦略では134円台で売り場探しをして、131円台後半~132円台前半で買い戻すようなドルの戻り売り回転で臨みたい。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。