市場の将来性でも企業の売上は変わる

営業エリアでの競争力を維持しても、市場の将来性によっては売上高が変動する。例えば、ブームが過ぎ去った影響で顧客が減ると、必然的に売上高は減少していく。

では、企業努力によって競争力が変わると考えた場合、市場と売上高の関係性はどうなるだろうか。業種やビジネスの規模にもよるが、一般的には以下のような動きになると予想される。

中小企業の売上の減少

なお、市場の拡大については、必ずしも売上増加につながるとは限らない。市場が成長すると、ほとんどの分野では新規参入の企業が増えるので、見込み客が増えても相対的な競争力が下がってしまう。

また、市場が縮小した場合についても、競争力がどれくらい向上したかで結果は変わるため、自社のポジションを慎重に見定める必要がある。

売上減少の原因はどう突き止める? 3つのフレームワーク

売上が減少した場合は、早急にその原因を突き止めて対策を立てる必要がある。ここからは原因の突き止め方として、3つのフレームワークを紹介しよう。

1.ロジックツリー

ロジックツリーは、ある現象に対して「なぜ?(Why)」の質問を繰り返し、潜んでいる問題を見える化するフレームワークだ。例えば、売上減少の要因が「既存顧客の減少」と「市場縮小」にある場合は、これらの各要因が「なぜ起きたのか?」をさらに深堀りする。

中小企業の売上の減少

上記は一例であり、さらに原材料の変更などが「なぜ起こったか?」を書き足すと、売上減少の要因を整理しやすくなる。根本的な要因をすべて書き終わったら、内部要因と外部要因に分けて具体的な対策を考えよう。

2.PEST分析

PEST分析は、ある現象の要因を以下に分けて整理するフレームワークだ。

○PEST分析の要素
1.政治的要因(Politics):規制の強化、新たな税制の施行など
2.経済的要因(Economy):インフレやデフレの進行、経済成長率の変化など
3.社会的要因(Society):人口や世帯数の増減、環境に対する意識変化など
4.技術的要因(Technology):イノベーション、特許の取得など

上記の4つに要因を分けると、自社が優先的に取り組むべき分野がわかりやすくなる。また、消費者や社会の変化をまとめることで、将来の市場予測にも役立つだろう。

PEST分析はマーケティング分野でよく使われるため、営業力に課題がある企業は積極的に活用したい。

3.SWOT分析

SWOT分析は、自社の「強み・弱み・機会・脅威」を整理し、現時点でのポジションや事業環境を見定めるフレームワークである。

中小企業の売上の減少

SWOT分析の各要素(強み・弱み・機会・脅威)は、客観的な視点から考える必要がある。従業員や取引先に聞いたり、同業他社を比べたりしながら、まずは4つの要素を整理していこう。