本記事は、司拓也氏の著書『自分を守るためにちょっとだけ言い返せるようになる本』（ぱる出版）の中から一部を抜粋・編集しています。
【体構え】「鎖骨10cmアップ」
鎖骨を10㎝上げるだけで攻撃されなくなる
あなたは普段猫背気味で生活していませんか？ その姿勢が攻撃される原因になっているかもしれません。
身体と心は繋がっています。それが証明できる簡単な実験があります。
無表情でうつむき加減にし、肩を落としてうなだれながら、とびっきり楽しいことを思い浮かべてポジティブな気持ちになってみてください。結構難しいはずです。
逆に、姿勢を正して背筋を伸ばし、顔をあげてにっこりと笑いながら、嫌なことを考えてみてください。嫌な気持ちを維持し続けるのは難しいのではないでしょうか？
姿勢によって心はポジティブにもネガティブにもなります。
攻撃してくる相手は常にネガティブな心をもっている相手を探しています。
彼らはあなたの姿勢を見て、ネガティブな気持ちをもっていると目ざとく察知して、弱ったあなたを攻撃してきます。
・攻撃されたくないなら鎖骨を10cm上に上げればいい
攻撃されやすい人の姿勢にはある特徴があります。
それは鎖骨です。肋骨が下に落ちて重心がかかと側に乗り、両肩が内側に巻き込まれたような姿勢、いわゆる猫背の状態になっています。
これまで何千人もレッスンをしてきて、猫背傾向の人にはある特徴があることがわかりました。それは心根がとても優しい人が多いということです。
しかしこれは、対外的には頼りない、自信なさげな人に映ってしまいます。
他人に気遣いができる優しい心根をもっていても、姿勢1つでマイナスの評価をされたり、攻撃されたりするのは、とてももったいないことです。
悪い姿勢をとることで、相手から見えるあなたの姿は丸腰の子羊状態です。
世の中いい人ばかりではありません。悪意をもってあなたに接してくる人もいます。
いじめやパワハラをする側が100％悪いのはもちろんですが、そういった人たちを引き寄せてしまう姿勢は、あなたに何の得もありません。
この姿勢をとり続けていると「どうせ無理」「私なんか価値がない」といった気持ちを抱え込むことになってしまいます。相手に何かを言い返すような気持ちにもなれません。
心をすぐに変えることは難しいです。しかし姿勢は、今この瞬間から変えることができます。私には確固たる強い意志があると、姿勢でアピールすることができるのです。
姿勢を良くしようとする時にやりがちなのは、背筋を伸ばそうとすること。普段猫背の人がいきなり背筋を伸ばそうとすると、体が弓なりに後ろに反ってしまいます。重心がかかとにかかり、そのままだと後ろに倒れるので、前にバランスを取ろうとして猫背が復活してしまうのです。
そこで、鎖骨を引き上げるというイメージをもちましょう。
鎖骨を軸に姿勢を作る方法の良いところは、背骨を後ろに反らさないことによって腰や背中の緊張を緩めたまま、良い姿勢をキープすることができることです。
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