この記事は2023年7月11日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Looker_Studio/stock.adobe.com)

2023年7月11日(火)の午後12時半に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

今週のテーマは「買ってもダメなら売ってみな」だ。昨日10日(月)の午後14時頃、米ドル/円は143.01円付近の高値を付け、「すぐにでも143円ミドルを突破されるか」と思いきや、本日11日(火)に予想下値で考えていた140.90円が下抜けされてしまった。

昨日10日(月)、特徴的だったのは、要人発言に対するマーケットの反応だ。デイリーサンフランシスコ連銀総裁やメスタークリーブランド連銀総裁、バーFRB副議長がいずれも利上げを推奨する発言をしたにも関わらず、驚くほどドルは買われなかった。これまでであれば利上げニュアンス発言があれば間違いなく買われていた。

先週7日(金)の米雇用統計に関してもNFPは悪かったが平均時給はよかった。これまでなら平均時給が良ければまだインフレ懸念が沈静化していないということでドルは買われていたのに、今回は買われなかった。そして米債利回りもピークの4.08%から3.98%まで大きく崩れた格好に。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは9日(日)に考えたものが140.90~143.50円だった。しかし予想下値は既に割ってしまったため、140.00~143.50円に改めたい。

ドルが買われなくなっていることから、ここからは下値模索が続きそうだ。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。