この記事は2023年7月18日(火)に「羊飼いのFXブログ」公開された「志摩力男氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=crizzystudio/stock.adobe.com)

2023年7月18日(火)の午後14時すぎに現役トレーダーの志摩力男さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

志摩力男
慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006〜2008年ドイツ証券など、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任。そのあと、香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立後は世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現役トレーダーとして活躍中。

現在の為替相場の傾向や相場観

今週はあまりイベントのない週だ。重要度の高い指標がなく、強いて言えば小売売上高くらいだが、こちらの結果でマーケットの流れが本質的に変わるとは思えないので、さほど大きい指標とはいえないだろう。

マーケットの見方としては先週のCPIで米国のインフレのピークは確認した。よっておそらく今後も米国の引き締めはあるが、FOMC政策金利による利上げは、もしかしたら2回ではなく7月の1回で打ち止めになる可能性が出てきている。

ただ、来週利上げした後にパウエルFRB議長がそうしたことを明言することはおそらくないのだが、失業率も3.0%まできているため、ほぼ落ち着いてきたという認識。そのため、長年のドル高相場が終わり、長期ドル安相場の始まりではないかと考えている人もいる。

ただ、円に対する見方は少し違っており、海外のスペキュレーターはこれから日本が金融引き締めに入るので、ドルを売るとすれば対円で売るのが政策のコンバージェンスであり、最も効率がいいと考えている。

しかしながら、植田日銀は来週どういう政策をとるかわからないが、それほど引き締められるわけではないので、米ドル/円はどこかでサポートされると考えるのが多くの日本人トレーダーではないだろうか。

現在の為替相場の戦略やスタンス

焦点は来週なので、今週はレンジ内で少しドル安を試す展開を想定。

ユーロ/米ドルは1.1250ドルに乗せてきた。おそらくユーロ高・ドル安がジリジリと続いていく相場になるのではないだろうか。ユーロ/米ドルの目標としては、1.1500ドル辺りを考えている。

▽ユーロ/米ドル の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。