この記事は2023年8月2日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=tippapatt/stock.adobe.com)

2023年8月2日(水)の午前11時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

先週は中央銀行ウィークで、FOMC、ECB、そして日銀金融政策決定会合と続いた。

ただマーケットの注目は日銀一択。世界中の注目を集めた日銀金融政策決定会合だが、日銀はYCCを実質的撤廃に近い発表をしたにも関わらず、発表の内容が巧妙であり、日本株は急落するどころか3万3000円台にまで一時押し上げている。

為替も日銀前のスイスフラン/円を筆頭としたクロス円の上昇トレンドに戻っており、本日2日(水)午前11時前後時点でユーロ/円も157円ミドルで推移しており、年初来高値の更新をうかがっているといったところ。

ただ昨日から8月に入っており、8月といえば、金融マーケットでは「円高アノマリー」が有名。特に15日前後は米国債の利金の円転などで、円高傾向になることもよくみられる。

過去2年間ほどで、円は避難通貨ではなくなったため、以前ほど「8月の円高」を気にしなくてもいいと想定しているが、米ドル/円の145円以上は介入警戒感もあるため気になるところだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

日銀以降再びユーロ/円のロングをキープしたままだが、フィッチによる「米国格付けを引き下げ」といったニュースも気になる。

ユーロ/円が165円に向けて続伸するという見方は変わらないが、米ドル/円144~145円のレベルでは米ドル/円のショートを一部構築することも考えている。

YCCの実質的撤廃にも関わらず日銀の巧妙な発表により日本株は急反発しており、ユーロ/円も165円に向けて続伸だが、米ドル/円の144~145円は8月の円高のアノマリーもあり、一旦ドルショートだろうか。

▽米ドル/円日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。