この記事は2023年8月8日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2023年8月8日(火)の午後12時半に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。
現在の為替相場の傾向や相場観
現在、米ドル/円は方向感が難しく、結果的にはもみ合いの中、上値を追いかける展開となりそうだ。上値に関しては先週も144円に届かず崩れたことから、このレベルはかなり重いと見ている。
先週3日(木)に143.89円付近の高値を付けて、昨日7日(月)には141円ミドルの安値を付けたまではいいのだが、その後また本日8日(火)にかけて1円程上がってきており、やや上昇ピッチが速い気はする。よってこの142円ミドル辺りでもみ合う展開が考えられる。
また今月は下旬にジャクソンホールと月末にPCEデフレーターを控えており、弱い結果であれば9月の米利上げは無しになるだろう。現在も10%台の利上げ実施見込みはあるが、それより下がってほぼ全員が利上げを想定しない状況となり、ドルが崩れる可能性がある。
現在の為替相場の戦略やスタンス
今週の米ドル/円予想レンジは140.50~144.00円。
戦略としては、142円以下で押し目買いのポイント探しをしたい。143円後半から144円は上値が重いと見るが、もし144円を突破した場合、安易に売り上がらないほうがいいだろう。
前述の2大イベントに注目しつつ、夏休みの薄い相場を無難に過ごしたい。
▽米ドル/円の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。