この記事は2023年10月25日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=ぶっさん / stock.adobe.com)

2023年10月25日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円は150円を攻略できず、この数週間は狭いレンジが続いておりストレスの溜まる相場だ。

介入警戒などもあって上値の重い米ドル/円だが、昨日24日(火)は欧米のPMIが発表され、欧州は予想を下回る結果となった一方、米国は製造業・サービス業ともに50に乗せており、米経済の堅調さは改めて確認されている。

足元のメインイベントで言えば明日26日(木)のECB理事会だろう。政策金利は据え置き予想の為、ポイントはラガルドECB総裁の発言になるが、欧州景気減速懸念や中東地政学リスクを考えると「タカ」にはなり切れないのではないか。

また、来週31日(火)に日銀政策金利決定会合を控え、思惑的なヘッドラインリスク(おそらく円高方向)にも備えておきたい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

ファンダメンタルズを見ればまだ米ドル/円ロングに優位性があると思えるが、150円付近の売りオーダーや介入警戒感もあってホールドが難しい。150円をブレイクする展開があれば短期で参戦するよう準備はするが、それ以外は「押し目待ち」でいいと思っている。

一方、反発基調にあるユーロ/米ドルは明日26日(木)のECB理事会の結果を待ちたい。利上げサイクル終了が少しでも意識されれば、米欧の景況感の違いからダウントレンド再開の可能性はある。

▽米ドル/円 の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。