この記事は2023年11月22日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Engdao/stock.adobe.com)

2023年11月22日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円は荒い動きが続いている。昨日21日(火)は明日23日(木)の米感謝祭を前に米ドル/円ロングの巻き戻しが目立ち、一時147.15円付近まで下落も、NY時間にはショートカバーが優勢でFOMC議事要旨が「タカ」だったこともあり、148円台に戻している。

足元は感謝祭ウィークに向けた調整の動きではあるものの「米利上げ終了」を市場が織り込む中で、米金利も4.38%レベルまでの低下幅を見せており、ドル高ピークアウト感も否めない。米ドル/円のトレンド転換は、あくまで日銀の政策正常化以外にないとの考えに変化はないが、目先は少し警戒が必要かもしれない。

経済指標では23日(木)欧州PMI、翌24日(金)には米PMIが予定されており、直近は感度が高いのでボラティリティに期待している。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円は日足チャートを見ると長い下ヒゲが出ており、短期的に底打ちしたように思える。しかし、参加者の米ドル/円ロングポジションが膨らんでおり、再びダウンサイドを試すようであれば、ストップロスを巻き込んでスピードが出る可能性は考慮しておきたい。

また、明日23日(木)は米国が感謝祭で休場、翌24日(金)はブラックフライデーのため、週後半にかけて市場参加者が極端に少なくなる。流動性が薄いなかで基本的には動かない相場を予想しているが、クラッシュ(瞬間的な暴落や暴騰)の可能性も否定はできないので準備だけはしておきたい。

▽米ドル/円 の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。