この記事は2023年12月20日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Who is Danny/stock.adobe.com)

2023年12月20日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日19日(火)の日銀政策金路決定会合はほぼゼロ回答。一部で様々な憶測を呼んでいた「チャレンジング」発言についても早期正常化の意図はないとし、政策に関しては粘り強く金融緩和を続けると従来発言を踏襲する姿勢がみられた。

マイナス金利解除期待から円高方向に動きが織り込まれていただけに、米ドル/円は一時144.95円まで買い戻され、今回の日銀も円安イベントとなってしまった。

現在の為替相場の戦略やスタンス

日銀が政策修正に舵を切るタイミングを探している一方、FRBは来年から利下げサイクルに入ることを考えれば、米ドル/円は当然ダウントレンドを意識せざるを得ない。

とは言え、なかなかチャレンジできない日銀と、ウィリアムズNY連銀総裁を筆頭に米利下げ観測にけん制発言が目立つFRBボードメンバーを見ると、シンプルな米ドル/円ショート戦略も悪手になりかねない。

取り急ぎは明確な方向感を持たず、動いた方向に付いて行きたい。また、クリスマスにかけては市場参加者が減ることから例年、流動性低下で値動きが荒くなる可能性がある。

そうした中、25日(月)に植田日銀総裁の講演が予定されており、前回の「チャレンジング」のようなマーケットが都合よく解釈できるワードが出てくると、乱高下があるかもしれない。

▽米ドル/円 の日足チャート

231220iguchiS
(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。