応援者を作るより邪魔されないことが重要
大手企業の役員はイノベーションが必要だということは分かっており、イノベーションを積極的にやっている会社ほど業績が良いという統計データの存在も紹介。分かっているのにできない状況にある企業内では、どのように対処すればよいのかついて「こんな事業をやるので応援して下さいではなく、邪魔をされないようにする方法を考えるべき」と説く。
さらに、スピンオフやスピンアウトを受容する雰囲気や、起業家に寛容な雰囲気を作り出し、スピンアウト、スピンオフで出ていき、いずれそれが元に戻ってスピンインするという循環ができると素晴らしいと締めくくった。
企業サイド、投資サイドのパネルディスカッションも
このほか同イベントでは、冒頭にunerry代表取締役CEO(最高経営責任者)の内山英俊氏と、鈴木規文氏がスピンオフやスピンアウトについて対談。
続いて「事業会社からスピンオフが生まれる可能性」をテーマに、TIS執行役員・企画本部副本部長兼企画部長の岡玲子氏と、一般社団法人未来創造代表理事、一般社団法人中部圏イノベーション推進機構(Innovator's Garage)プログラムマネージャーの水野敬亮氏が、企業内でのそれぞれの体験を基に、個人、企業にとってのスピンオフ、スピンアウトのメリットなどについて考えを披露した。
さらに「VCから見るスピンオフを成功に導く方法」をテーマに、ABAKAM代表取締役の松本直人氏と、出向起業スピンアウトキャピタル代表パートナーの奥山恵太氏が、出資者の立場から登壇。奥山氏は資金調達、松本氏はそこに加えて、オーナーシップと人的資本の重要性を挙げた。
文:M&A Online