この記事は2024年1月18日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=琢也 栂/stock.adobe.com)

2024年1月18日(木)の午前11時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日17日(水)に発表された小売売上高は米国の個人消費が引き続き堅調であることを示唆する結果となった。GDPの推計に用いられるコア売上高(自動車・ガソリン・建材・食品サービスを除く)は前月比+0.8%と市場予想の+0.2%および11月の+0.5%を上回る好結果であった。

これにより、来週25日(木)に発表されるGDP・速報値にも上振れ期待が強まりそうだ。市場の早期利下げ観測に修正が入りやすい地合いが続くと見られ、ドルは当面堅調を維持するだろう。一方、円は下落基調が継続。日銀が早期にマイナス金利を解除するとの期待が後退しているためだ。

なお、昨日17日(水)に発表された英CPIは10カ月ぶりに伸びが加速した。インフレに再燃の兆しが見られたことで英中銀(BOE)の早期利下げ観測も後退している。欧州中銀(ECB)高官からも市場の早期利下げ観測をけん制する発言が相次いでいる。

こうして世界的に長期金利が上昇する中、来週23日(火)の日銀金融政策決定会合にかけて超低金利の円が売られやすい地合いは続くと見られる。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円は本日18日(木)の東京市場で147円台後半に小緩んでおり、仲値公示後に利益確定のドル売り・円買いが出ている模様だ。もっとも、足元の米ドル/円は利益確定以外に売る理由が乏しいとも言えるのではないだろうか。

こうした利益確定売りによる浅い押し目を挟みながら1ドル150円に向けて上昇する流れを維持すると見ている。

▽米ドル/円の日足チャート

240118kandaS
(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。