今週のドル円相場は、週前半から中盤にかけては上値重く推移したものの、週後半は「原油」が材料視され上昇に転じ、終わってみれば6週連続の上昇となった。

24日(月)にドル円は117円90銭台で東京市場に寄り付くと、25日(火)朝方には前日の海外株式市場が堅調に推移したことが好感され、ドル円は118円57銭まで上昇した。

しかし、その後は米国感謝祭前のポジション調整の影響か、じりじりと下値を探る展開に。27日(木)には米10年債利回りの低下と足並みを揃え、117円24銭まで下落。

だが同日、石油輸出国機構(OPEC)総会で原油生産量の減産合意が見送りが決定されると、 市場の雰囲気は一変した。

翌28日(金)の東京市場では、原油の大幅安が日本経済にとってプラスに働くとの見方が広がり、日経平均が反発すると、ドル円も118円台を回復。尚、TOPIXは終値での年初来高値を更新している。

ニューヨーク時間もドル円の上昇は止まらず、ドルインデックスも5年ぶりの水準まで上昇し、ドル円は118円69銭で今週の取引を終えている。その一方、同日、ロシア・ ルーブルは原油相場急落に伴う景気減速が懸念され、株、債券、通貨のトリプル安に。クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)も3年ぶりの高水準に上昇した。

さて、来週のドル円相場は再び120円を試しにいくかが一つの焦点となりそうだ。

米国では重要な経済指標が相次ぐ。その中でも、3日(水)の11月のADP雇用統計、5日(金) の雇用統計に注目が集まる。

雇用に関しては、引き続き改善期待が強く、年末商戦向けの臨時雇用も支援材料となる。11月の非農業部門雇用者数は市場予想が+22.5万人(前回21.4万人)であり、引き続き「20万人」という数字が一つのバロメーターとなるだろう。

今週は、感謝祭前の調整局面を無事に消化し、ドル円の下値の堅さを再確認出来た。来週、ドル円が120円台を示現しても、なんら不思議ではないのではないか。

(ZUU online)

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