事業構築メンタリングとしても有用

ココナラスキルパートナーズからは、インベストメント・マネージャーの梅田華衣氏が登壇。「ココナラスキルパートナーズはファンドを運営しており、出資者はすべて外部の投資家から募っており、ほぼ独立系のファンドに近い動きをとっている。ファンドの規模は16億円でシード、アーリーを中心に一部レイターのスタートアップに投資をしている」と事業を紹介。

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(画像=ココナラスキルパートナーズ 梅田華衣インベストメント・マネージャー、「M&A Online」より引用)

同社は質量ともに日本で最も経営をサポートするベンチャーキャピタルを標榜しており、創業から上場まで実現した経営者が前面に立って事業を進めていることや、一流のスキルパートナーによる投資先への無償の経営支援が特徴という。

「スタートアップに積極的に投資しているので声をかけてほしい。投資面談という面だけでなく、事業構築メンタリング(助言や支援)としても有用と考えている。事業会社との協調投資にも取り組みたい」と締めくくった。

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(画像=「M&A Online」より引用)

次の成長エンジンを創出

TOPPANホールディングスからは、事業開発本部ビジネスイノベーションセンター戦略投資部係長の牧野理香氏が登壇。「TOPPANは印刷からスタートした企業だが、ペーパーメディアの売上高比率は低下しており、印刷以外のところをしっかりとやっていかなければならないという危機感がある。今、デジタルとサステナブルを中心に、新しい価値が提供できる会社になることを目指している」と説明。

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(画像=TOPPANホールディングス 牧野理香事業開発本部ビジネスイノベーションセンター戦略投資部係長、「M&A Online」より引用)

こうした流れの中、2016年にCVCを創設し、オープンイノベーション(社外の知識や技術を取り込むことによる革新)によって、次の成長エンジンを作り出すことに取り組んでいるという。

投資対象はDXとSX (サステナビリティ・トランスフォーメーション=持続可能性に比重を置いた戦略)を中心に、ヘルスケア、センサー、カーボンニュートラル、メタバースなど幅広く考えており「私たちのアセットに興味を持っていただける方と一緒にやっていきたい」と締めた。

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(画像=「M&A Online」より引用)

リターンではなく事業領域の拡大が目的

セゾン・ベンチャーズからは、取締役の林田綾沙子氏が登壇。「セゾン・ベンチャーズはクレディセゾンのCVCとして2015年に設立されており、直接投資を行っているため、投資期限はなく、長くかかわれるのが特徴。またメンバーは全員クレディセゾンとの兼務のため事業連携などの案件はすぐにクレディセゾンにつなぐことができる」と説明した。

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(画像=セゾン・ベンチャーズ 林田綾沙子取締役、「M&A Online」より引用)

同社はシード・アーリーステージのスタートアップが出資領域で、2023年10月末時点で78社への出資実績があり、この中からIPO(新規株式公開)やM&Aの事例も生まれているという。1億円以上の出資や事業シナジーの程度によってはクレディセゾンからの出資にスイッチすることも可能と説明した。また、リターンを求める出資ではなく、クレディセゾンの事業領域の拡大を目的にしていることから、クレディセゾンのビジネス領域と提供アセットについても解説。そのうえで、ビジネスの共創について「現在、ターゲットを絞った事業展開を強化しているため、富裕層向けのサービスや若者向けのサービスを手がけている企業との相性はいいのではないかと考えている」とした。

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(画像=「M&A Online」より引用)