この記事は2024年2月6日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=ぶっさん/stock.adobe.com)

2024年2月6日(火)の午後12時半に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

先週2日(金)の米雇用統計でマーケットの流れが大きく変わり、再びドル高へ向かっている。米ドル/円の日足チャートを見ると、21日移動平均線と90日移動平均線がもう少しでゴールデンクロスしそうだ。

本日6日(火)現在、21日移動平均線は147.22円付近、90日移動平均線は147.42円付近に位置しており、差が20銭ほどしかない。そのため、明日7日(水)辺りにはクロスしてそのまま上がると思うので米ドル/円はやはり上昇傾向だろう。

米国の利下げに関しては、3月はなくなり5月ということになっている。そうなると、日米の金利差は以前より縮みにくくなるわけで、3月に利下げがあったらドル売りになるという気もしていたが、それがなくなった。

また日本が4月にゼロ金利解除に動いたとして、その直後は円買いになるかもしれないが、日本も一度やればしばらくは変化がないだろうから、すぐに戻ることが考えられる。そのことから下値もどんなに頑張っても135円レベルまでは下がらず、140円レベルすら戻るのは厳しそうだ。

また新NISAに関するドル買いに関しては、月間ロットが1300~1400億円程度で大きいとは言えないため、実際にはそうした思惑の方が大きいのではないかという気がする。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは、147.00~149.75円。米ドル/円は1日(木)に145.90円付近まで落ちたものが現在は148円台の後半まで来ており、この流れを見てもやはりドルは強い。

もし149円を突破してきた場合、突発的に一旦149円台後半辺りまで上がる可能性はあるが、一気に150円に行く気はしない。そのためレベル感でショートを振ることなく、押し目を買うスタンスが望ましい。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。