この記事は2024年3月7日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Iftikhar alam/stock.adobe.com)

2024年3月7日(木)の午前10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日6日(水)は一部報道で日銀が3月にもマイナス金利の解除に動くとの観測が高まり、円が上昇。米2月ADP全国雇用者数の冴えない結果など受けて米長期金利が低下するとドルが下落した。

なお、パウエルFRB議長は議会証言で早期の利下げに否定的な見解を示したが、「想定通り」と市場に受け止められた。米ドル/円はNY市場終盤にかけてやや買い戻しが入ったものの、本日7日(木)はあらためて売りが優勢となっており、149円台を割り込み、11時前後時点で148円台後半での推移となっている。

およそ3週間続いたレンジを下方ブレイクした形で、チャート上の下値余地は100日移動平均線や年初来の上げ幅の38.2%押しが位置する147円台まで拡大したと考えられる。ただし、明日8日(金)にはファンダメンタルズ的に目先の最大の注目イベントである米2月雇用統計が発表される。

雇用統計がテクニカルの下落シグナルを追認することになるのか、あるいは下落シグナルをダマシに変えてしまうのかは、今回の結果次第と言えそうだ。その意味でも本日7日(木)の値動きは重要だろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

149円台を維持して雇用統計に臨むのか、割り込んだ水準で臨むのかによってムードは大きく変わってきそうだ。

本日7日(木)の材料面では日銀のマイナス金利解除を巡り中川日銀審議委員の講演および会見に注目。中川委員はどちらかと言えばハト派と目されているだけに、早期のマイナス金利解除に前向きな発言があればサプライズとなり得るだろう。

また、海外市場では明日8日(金)の米雇用統計を前に発表される米新規失業保険申請件数と米2月チャレンジャー人員削減数の結果に注目したい。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。