この記事は2024年3月6日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=rrice/stock.adobe.com)

2024年3月6日(水)の午前10時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日5日(火)の米国株は続落。中国で「iPhone」の販売不振が深刻化しているといった報道もあり、Apple主導で大型ハイテク株を中心に値を下げている。

Appleに関してはタイタンと呼ばれていた電気自動車のプロジェクトを先週キャンセルしたことが話題になっている。Appleは、iPhone、そしてApple Watchでマーケットを拡大し、ソニーのWALKMAN、そしてスイスと日本の腕時計会社に大きな影響を与えた。

それと同様なことをタイタンで狙ったのだが、今回中止になった模様。電気自動車のプロジェクトを立ち上げて生産することは難しくないのだろうが、それを収益化することは極めて難しいということのようだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円に関しては、米国債利回りが低下したことで一時149.71円付近まで反落。ビットコインが初めて69,000ドルを超え、およそ2年ぶりに過去最高値を更新し、スポット金価格も最高値を更新。ただ、ビットコインはその後、前日比で下げに転じ、一時、円で1000万円超えていた価格が、現在950万円に反落している。

全体的なリスク回避的な動きの中、日経平均先物も40,000円を割り込み、39,770円で引けている。米ドル/円はどうしても151.00円が超えられず反落。米ドル/円のボラティリティが高まったのは1月のみ。新NISA絡みの円売りも、今週ここまでは大きくでていないのか、米ドル/円を押し上げてくれない。

年初来からの主要通貨の騰落率をみると、全ての通貨でドル高に。為替の方向性が出ず、ボラティリティが高まらなければ、キャリー・トレードをするしかない。リーマンショック前は、高金利のオセアニア通貨が好まれたが、現在高金利通貨といえば米ドル。

ブルームバーグのエコノミストは、「G10 FX GOING NOWHERE=主要通貨はどこにも行かない」と表現。日経平均、ゴールド、ビットコインと暴騰する中、確かにFXは膠着している。動かなければ、結局米ドル/円のロングということになるので、米ドル/円の押し目買い継続で臨みたい。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。