この記事は2024年11月21日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=てんぷら/stock.adobe.com)

2024年11月21日(木)の10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日20日(水)の米ドル/円は一時155.88円まで上値を伸ばしたが、ウクライナ情勢を巡る懸念でやや伸び悩むと前日比0.5%高の155.60円台で終了。本日21日(木)は日本株の冴えない動きを眺めて午前9時過ぎに155円台を割り込む場面もあった。

米半導体大手エヌビディアの決算を終えて、市場の関心は14時10分から行われる植田日銀総裁の講演に向かいそうだ。植田総裁は18日(月)の講演で追加利上げのタイミングは「あくまで先行きの経済・物価・金融情勢次第」だと述べたが、市場はこれを12月の利上げを示唆しなかったと受け止め円売りで反応した。とはいえ、依然として円金利先物の12月利上げ織り込みは「五分五分」の状態だけに本日21日(木)の発言にも注目したい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

本日21日(木)のNY市場では前週分の米新規失業保険申請件数が発表される。前週は12日(火)を含む週であり11月雇用統計の調査が行われた週だ。

FRBは段階的な利下げを模索する上で雇用情勢を注視していることから、新規失業保険申請件数の結果と米長期金利及びドルの反応が注目される。

米ドル/円の下値メドは日足一目均衡表の転換線が通る154.60円台と見るが、下抜ければ20日移動平均線が位置する153.70円台まで下落余地が広がるだろう。一方、上値メドは心理的節目の156.00円と見ており、仮にこれを突破するようなら15日(金)に付けた4カ月ぶり高値156.75円が視野に入りそうだ。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。