この記事は2024年12月17日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
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2024年12月17日(火)の午後12時半に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円は昨日16日(月)、154.48円付近の高値を付け、完全に上に抜けた形となっている。この背景として、まず1つめは日銀の利上げが12月になさそうだということ。そして2つめは、以前米国の利下げが夏までに4回と見られていたところ、現在は2~3回と減少傾向であることだ。

また、来月トランプ氏が米大統領に就任すると、インフレになると考えられているため、現在、米国の長期金利が上昇している。

つまりかつて想定されていたような、日本の金利は上昇し、米国の金利が低下して、日米の金利差が縮小するという構図が崩れてきているわけだ。

そうした状況下でマーケットでは買い切れていない人が多くいる。本邦輸入企業、機関投資家、外債投資家などがそうで、個人投資家もレベル感でショートを振って捕まっているいる人達も多い。そのため潜在的にドルを買わないといけない人が増えており、なかなか下がっては来なさそうだ。

介入催促相場が始まったということだと捉えている。実際の介入は158円で入るのか160円で入るのか、はわからないが、155円より手前での介入はないだろう。

よって怖い物見たさで155円より手前はまだ買えるレベルだと思っている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは、151.50~155.00円。

戦略的には押し目買いで臨みたい。152円前半や、153円ミドル割れなどは買いで入っていいと考えている。

年が明ければ、日銀の利上げもあるだろうし、トランプ氏の大統領就任などで流れが変わるだろうが、現状は押し目買いスタンスで臨みたい。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。