この記事は2025年6月10日(火)に「羊飼いのFXブログ」公開された「志摩力男氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=skyhigh.ring/stock.adobe.com)

2025年6月10日(火)の午後14時すぎに現役トレーダーの志摩力男さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

志摩力男
慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006〜2008年ドイツ証券など、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任。そのあと、香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立後は世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現役トレーダーとして活躍中。

現在の為替相場の傾向や相場観

短期的には米中貿易協議に対する期待がリスクオン相場に繋がっているのだろう。

昨日9日(月)は何の発表もなかったが、おそらく本日10日(火)は何か発表があるのではないかと期待している。

現在の為替相場の戦略やスタンス

「TACO(タコ)トレード」と言われているが、米国側がかなり譲歩する形で妥協がなされれば、米中の貿易がより促進される形で決まったり、中国がよりレベルの高い半導体を手にすることが出来たり、日本の半導体企業が中国への輸出がしやすくなるなど、そういった期待もある。

その場合、米ドル/円は上昇し、日経および米国株が上がるという反応になるのではないだろうか。 しかしその後を見据えると、90日間の相互関税の延長期限が7月の前半に迫ってきており、米国の1つの美しい大規模減税法案が上院を通過するかどうか、そして債務上限問題もやってくる。

今回の債務上限問題はこれまでと違い、上限が議会で既決されることが米国債相場に悪影響を及ぼす可能性が出てきている。

既決を受けて米30年債の金利が高騰したりという可能性も出てきているので、7月8月はドルにとって厳しい状況が待っている可能性が高い。

米中の合意で米ドル/円が上がったところはやはり売り場になるかと思っている。具体的なレベルとしては、いくらとも言い切れないのだが、大きくみて141.00~146.00円までのレンジ観で夏まで臨みたい。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。