この記事は2025年6月18日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Andrzej/stock.adobe.com)

2025年6月18日(水)の午前11時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

今年は主要国の経済指標よりも、地政学的リスクの高まりでボラティリティが上がり、乱高下するマーケットになりがちだ。

先週もイスラエルがイランを攻撃するとのニュースが流れ、マーケットのボラティリティが一気に上がっている。戦局としては、イスラエルがイランを圧倒している形で、米国とイスラエルがイランに対する圧力を強める展開。

トランプ米大統領は、トゥルース・ソーシャルへの投稿で「いわゆる『最高指導者』がどこに隠れているか、われわれは完全に把握している。狙いやすい標的だが、そこにいる限りは安全だ。少なくとも今のところ排除(殺害)するつもりはない」とコメントしている。しかし、その上で「われわれの忍耐は限界に近づいている」とし、その後に「無条件降伏!」と投稿している。

現在の為替相場の戦略やスタンス

地政学的リスクの高まりで、基本は米ドルが底堅い展開。一方、避難通貨としてはスイスフランが圧倒している。結果、スイスフラン円が一時178円台まで回復。

スイスフランに関しては、明日19日(木)にSNBを控えているのでこれに注目。コンセンサスは25bp利下げされ、政策金利はゼロになるというもの。ただスイスフランが急騰していることにより、SNBのOISの利下げ織り込み度は、1.23回になっている。つまり50bpの大幅利下げの可能性も否定できないため、SNBの直前にはリスクを減らしておいたほうがいいだろう。

イスラエルとイランが交戦状態に入ったことから、地政学的リスクが高まり、通貨の強弱が徐々に鮮明に。史上最高値の180円に向けて再び上昇を再開したスイスフラン/円に注目だ。

▽スイスフラン/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。