この記事は2025年6月19日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。

(画像=WITTAYA ANGMUJCHA/stock.adobe.com)
2025年6月19日(木)の午前11時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。
現在の為替相場の傾向や相場観
米ドル/円相場は本日19日(木)日本時間未明、FOMCが年内2回の利下げ見通しを維持したことを受けて144.32円前後まで下落したが、パウエルFRB議長が、金利見通しについて深読みすべきではないとして利下げを急がない姿勢をあらためて示したことから145円台を回復した。
今週は日銀金融政策決定会合とFOMCが開催されたが、日米ともに当局はトランプ関税などに起因する不確実性を理由に様子見の姿勢を強めていることがわかった。
金融政策は、当面米ドル/円相場の売買材料にはなりにくいだろう。
現在の為替相場の戦略やスタンス
足元で市場が関心を寄せる中東情勢については、イスラエルとイランの衝突を巡り、米国の軍事介入も取り沙汰されるなど先行き不透明な状況が続いている。
もっとも、中東で緊張が高まればドルと円が両方買われる一方、緩和すればいずれも売られる傾向が強いことから、中東情勢も米ドル/円相場の決め手にはなりにくい。
さらに昨日18日(水)は、日本製鉄がUSスチールの買収を完了したことが伝わっており、買収資金約2兆円を巡るドル買い・円売りフローの思惑も消滅したと考えられる。
本日19日(木)は米国の祝日(ジューンティーンス)でNY市場が休場となることもあり、米ドル/円相場は145円を挟んで方向感を欠く展開となりそうだ。
▽米ドル/円 日足チャート

(画像=羊飼いのFXブログ)
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。