本記事は、永谷 顕氏の著書『非IT人材で成果が出る DX成功ルール』(あさ出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

(画像=Kiattisak / stock.adobe.com.jpeg)
[成功ルール]
自社開発にこだわらず、プラグインを積極的に活用する
自社開発よりもプラグインを選んだほうがいい理由
DX化を進める際、できるだけシンプルに、かつ効率的にシステムを構築・運用することが重要です。
そのためには、「JavaScript(ジャバスクリプト)」などの専門的なプログラミング言語を用いてカスタム開発(自社に合わせたシステムの独自開発)をするのではなく、「プラグイン」と呼ばれる追加機能の活用が得策です。
プラグインを適切に活用することで、開発の手間を省き、コストを抑えながら、柔軟にシステムを拡張できます。
◎プラグイン
既存のツール(ソフトウェア)に新しい機能を追加するための小さなプログラムのこと。
たとえば、スマートフォンにアプリをインストールして機能を増やすのと同じように、ツールにプラグインを追加することで、新しい機能を簡単に導入できます。
【プラグインのおもな特徴】
- 専門的なプログラミング知識がなくても、必要な機能を簡単に追加できる。
- システム全体を大きく変更する必要がないため、導入の負担が少ない。
- 使いたい機能だけを追加できるため、システムが複雑になるのを防げる。
- 不要になった場合は削除できるため、システムの管理や保守がスムーズに行える。
【プラグインを活用するメリット】
- (1)プログラミング知識が不要
- 専門的なプログラミングスキルがなくても導入・設定が可能です。担当者が異動や退職をしても、システムの維持・運用がしやすくなります。
- (2)自社でメンテナンスする必要がない
- プラグインは提供元が保守・サポートを行っています。自社でメンテナンスをする必要はありません。
- (3)開発コストと時間を削減できる
- 自社で新しいアプリを開発する場合、設計・開発・テスト・導入といったプロセスに多くの時間とコストがかかります。しかし、プラグインを活用すれば、開発時間とコストを大幅に削減できます。
- (4)信頼性が高い
- プラグインは多くのユーザーによって検証されているため、信頼性が高いこともメリットのひとつです。広く利用されているプラグインは継続的に改善が加えられているので、安定したパフォーマンスが期待できます。
自社に適したプラグインの選び方
プラグインは数多く存在するため、導入の際には慎重な選択が重要です。
無料試用期間が提供されている場合、実際に試してから導入を決定することで、機能性を事前に確認でき、導入後のトラブルを防ぐことができます。
【プラグインを選ぶときのポイント】
- (1)信頼できる提供元を選ぶ
- 開発元が信頼できる企業であるかを確認しましょう。とくに、
「定期的にアップデートが提供されているか」
「サポート体制が整っているか」
が重要です。
- (2)自社の業務ニーズに合ったものを選ぶ
- 導入する目的が明確でなければ、不要な機能を追加してしまう可能性があります。
「どの機能が必要なのか」「どの作業を効率化したいのか」を明確にした上で選びましょう。
- (3)同じ提供元のプラグインを活用する
- 異なる開発元のプラグインを組み合わせると、互換性の問題や不具合が発生するリスクがあります。ですが、主要ツールと同じ提供元のプラグインを利用すれば、安定した運用が可能になります。

永谷 顕(ながたに・けん)
株式会社ミヨシテック代表取締役社長
1973年、兵庫県西宮市出身。1996年、神戸商船大学(現・神戸大学海洋政策科学部)卒業。1998年、神戸商船大学大学院修了。同年、株式会社ミヨシテック入社。
2008年より現職。
「決めた目標に脇目もふらず突き進む」「必要であれば、既存のシステムを容赦なく壊す」ことから、「ブルドーザー社長」と呼ばれる。島根県松江市観光大使。
株式会社ミヨシテックは非IT人材のみでDX化を推進し、2022年7月「DX 認定」、「kintone AWARD 2022」ファイナリスト、「DXセレクション2024」優良事例企業に選定される。同社のDX 化の取り組みを学ぼうと、国内外から視察が絶えない。
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1973年、兵庫県西宮市出身。1996年、神戸商船大学(現・神戸大学海洋政策科学部)卒業。1998年、神戸商船大学大学院修了。同年、株式会社ミヨシテック入社。
2008年より現職。
「決めた目標に脇目もふらず突き進む」「必要であれば、既存のシステムを容赦なく壊す」ことから、「ブルドーザー社長」と呼ばれる。島根県松江市観光大使。
株式会社ミヨシテックは非IT人材のみでDX化を推進し、2022年7月「DX 認定」、「kintone AWARD 2022」ファイナリスト、「DXセレクション2024」優良事例企業に選定される。同社のDX 化の取り組みを学ぼうと、国内外から視察が絶えない。
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