この記事は2025年7月30日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。

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2025年7月30日(水)の午前11時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。
現在の為替相場の傾向や相場観
日米・欧米通商合意に加え米中交渉も再延期となったことから関税テーマは下火となっている。
関税リスクプレミアムの剥落で米ドルの買い戻しが優勢となるなか、焦点はFOMCや日銀などマクロへと回帰している。
日米金利差が縮小するなか米ドル/円が上昇しているため、「ポスト石破」の財政拡大による円売りを織り込んでいる側面もあるだろう。なお月末フローは米ドル売り・円買いが警戒されている。
一方ユーロは、トランプ米大統領によるロシア制裁期限の短縮などを背景に地政学リスクを意識している印象だ。節目の1.20ドルが天井として意識されていたこともあり、ユーロ/米ドルでは売りが出やすくなっている。
現在の為替相場の戦略やスタンス
目先は米ドル買い円売りのトレンドフォローが有力な選択肢となるが、不透明な本邦政局の先行きなどを背景に円相場は予断を許さない状況が続く。
今後は通商情勢を頭の片隅に置きつつ、日米金融政策方針および石破首相進退をめぐる市場織り込みを見極めていく展開となるだろう。
とりわけ後者については、近く自民両院総会も開催される予定につき、急転直下の展開を前提に、備えを進めておく必要がある。
突発的なボラティリティ上昇リスクを念頭に置きながら、米ドル/円は押し目買いから参入していきたい。
▽米ドル/円 日足チャート

(画像=羊飼いのFXブログ)
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。