この記事は2025年8月27日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Skórzewiak/stock.adobe.com)

2025年8月27日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

今月頭、1日(金)の米雇用統計以降の米ドル/円は、146~149円のレンジで方向感を欠いている。

ジャクソンホール会合では、パウエルFRB議長から9月FOMCでの利下げ示唆があったほか、直近ではトランプ米大統領からクックFRB理事の解任報道など、米ドルの上値を重くしている。ただし、9月FOMC利下げはもともと既定路線であり、この先は引き続きデータ次第で、クック理事の解任に関しても長期化が予想されており、ドル安トレンドを作るところまではいかない。

一方、円もジャクソンホール会合での植田日銀総裁から「賃金上昇圧力は続く」との見解が利上げを想起させたが、本邦財政懸念を背景とした長期金利上昇も健在であり、新規の円買いが積まれるような状況には至っていない。

結果として、両方向に材料が混在する米ドル/円はもみ合いが続いている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円は今後、来週9月2日(火)の両院議員総会、5日(金)の雇用統計を睨みながらの取引になる。その翌週には9月FOMCも控え、大きな動意は見込みにくい。引き続き146~149円のレンジ内での回転が無難だろう。

また、ドル売りの受け皿とされるユーロも、再総選挙やIMF介入リスクが燻る仏政局を背景に上値が重い展開が予想される。

いずれにせよ、各通貨に上下材料が混在しており、売買判断が難しい。偏りのない短期売買に努めたい。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。