この記事は2025年10月15日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=VideoFlow/stock.adobe.com)

2025年10月15日(水)の午前11時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

「高市トレード」に一定の巻き戻しが生じている。

理論上は野党首相が誕生する可能性があり、窓を埋めることなく153円台を付けた米ドル/円では調整機運が高まっている。

高市総裁の「行き過ぎた円安誘発するつもりない」発言に加え、加藤財務相の口先介入も観測されており、足元は円の買い戻しが優勢となりつつある。

また、米政府閉鎖の長期化や昨日14日(火)のパウエルFRB議長発言もFed利下げ期待を助長しており、米ドル/円の上値を抑えている。

一方、本邦政局を踏まえれば、日銀利上げ時期の後ずれ、および来年度予算協議の停滞といったシナリオが考えられる。

米ドル/円の下落局面では、こうした期待が押し目買いを呼び込む可能性もある。

現在の為替相場の戦略やスタンス

円売り一辺倒の戦略が奏功した先週からムードは転換しており、目先は米ドル/円の下値サポートを探る展開となる。

介入警戒やドル安期待から、上昇局面では戻り売りも根強く、一段の上昇には一定の下値固め期間が必要となるだろう。

もっとも、本邦政局の行方が極めて流動的であることに加え、米中貿易懸念もここにきて再燃している。

ヘッドライン次第では簡単に節目がブレイクされてしまう展開も念頭に置いておきたい。米ドル/円は引き付けて押し目買いから、上下材料混在の正念場で150円超水準を維持できるかに注目したい。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。