
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2025年10月16日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
目次
▼15日(水)の為替相場
(1):中国CPI予想を下回る
(2):維新へ連立含む協力打診
(3):米財務長官「円相場は適正な水準に落ち着くだろう」
(4):ベージュブック公表
▼15日(水)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:神経質な相場展開が続きそう/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
15日(水)の為替相場

期間:15日(水)午前6時10分~16日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):中国CPI予想を下回る
中国9月消費者物価指数(CPI)は前年比-0.3%となり市場予想(-0.2%)を下回った。また同生産者物価指数は前年比-2.3%と予想通りに前月(-2.9%)から下落幅は縮小したものの、36カ月連続でマイナスとなった。
(2):維新へ連立含む協力打診
日本維新の会の吉村代表は高市自民党総裁と会談。吉村氏は高市氏から連立含む首班指名への協力の打診があったことを明かし、「明日から政策協議を開始する」とし、「協議がまとまれば」首班指名選挙で高市氏に投票すると表明した。これより前には国民民主の玉木代表も高市氏と会談をし、玉木氏は「信頼関係醸成出来れば協力の形が見えてくる」と語った。 また、維新・国民民主は立憲民主党との党首会談も開き首相指名選挙での連携を協議した。ただ、政策面での隔たりは大きく、統一候補と想定される玉木氏は少数野党では「仮に私が首相に選ばれたとしても政権運営が厳しい状況になる」と語った。
(3):米財務長官「円相場は適正な水準に落ち着くだろう」
ベッセント米財務長官は日経新聞などのインタビューでドル/円相場について「水準についてはコメントしない」としつつ、「日銀が適切に金融政策を運営し続ければ、円相場の適正な水準に落ち着くだろう」と述べた。
(4):ベージュブック公表
米連邦準備制度理事会(FRB)は地区連銀経済活動報告(ベージュブック)を公表。「多くの地区で関税に伴う投入コストの上昇が報告されたが、こうしたコスト上昇分が最終価格に転嫁される度合いはさまざまだった」と記述された。また、経済活動についてはほとんど変化がなく、成長見通しについては「政府機関の長期閉鎖は成長のリスク要因になる」との指摘があった。