人民元見通し
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

総括

FX「人民元今月最強。米中関係最悪」人民元見通し

(通貨8位、株価10位=上海、香港ハンセンは3位)

予想レンジ 人民元/円 21.0-21.5

(ポイント)
*今月の人民元は月間最強、年間でも10位から8位へ浮上
*米中関係はレアアース問題でさらに悪化か
*米中首脳会談の開催余地は?
*3QGDPは4.8%成長
*9月鉱工業生産は増加、小売売上は減速
*四中全会が始まった
*米国大豆、中国向け新規販売契約なし
 *CPI低下、需要低迷でデフレ圧力続く
*11月10日が米中相互関税停止期限
*11カ月連続で金購入 ドル離れ加速

(米中関係さらに悪化か)
トランプ政権が中国によるレアアース関連の輸出規制強化への対抗措置として、中国へのアメリカ製ソフトウエアの輸出を制限することを検討していると報じられている。

(今月はここまで最強通貨) 
今月の人民元はここまで最強で対円2.95%%高。
年初来では8位で0.51%安。円に追いついてきた。
上海総合指数は年初来16.77%高、香港ハンセン指数は28.52%高。
中国10年国債は1.76%で低下傾向にある。

(3QGDPは4.8%成長)
3Q・GDPは前年同期比4.8%増加した。予想通り。ただ、2Qの5.2%増からは伸びが鈍化し、1年ぶりの低い伸びとなった。 内需が低迷し、製造業生産と輸出に強く依存した状態にある。通年で5%前後の成長を目指している。1-9月のGDP伸び率は前年同期比5.2%。

(9月鉱工業生産は増加、小売売上は減速)
9月の鉱工業生産は前年同月比6.5%増となり、8月の5.2%増から加速。予想の5.0%増を上回った。
9月の小売売上高の伸びは3.0%と、8月の3.4%から減速し、10カ月ぶりの低水準となった。予想は3.0%。

(米中首脳会談の余地は)
グリア米通商代表部代表は、トランプ大統領と中国の習近平国家主席の会談について、なお会談のための余地あるとした。ただ、来週韓国で開催されるAPEC首脳会議に合わせて行われるかどうかは、双方の決定にかかっているとした。
グリア氏は中国のレアアース輸出規制に言及し、中国政府による「信じがたいほど強引」かつ「不均衡」な措置について協議すると述べた。
中国のレアアース輸出規制については、ハイテク分野に必要な希土類の供給を継続するという両国当局者が数カ月前に交わしたコミットメントに違反すると指摘。 また、米国産大豆やトウモロコシの輸入停止措置を含む農業問題についても、トランプ大統領らが中国側と協議する見通しとした。

(四中全会、中国網より)
中国共産党第20期中央委員会第4回全体会議(四中全会)が10月20日北京で開幕した。、今年が最終年となる「第14次五カ年計画(十四五)」の経済発展目標の達成に向けて良好な基盤を築いている。
「十四五」期(2021-2025年)は、国際情勢の持続的な不安定化と反グローバリズムの寒風が吹き荒れ、産業・供給チェーンが度重なる衝撃を受ける中で、中国のGDPは次々と110兆元、120兆元、130兆元を突破してきた。過去4年間の年平均成長率は5.5%、世界経済成長への寄与度は年平均約30%で、世界経済の安定成長の重要なエンジンと位置付けられている。(中国網)