本記事は、高橋 貴子氏の著書『稼げるようになる「ひとりビジネス」成功の教科書』(日本実業出版社)の中から一部を抜粋・編集しています。
苦手を手放すための「助けの求め方」
まわりを頼れるようになる3つのコツ
ひとりビジネスを営んでいると、どうしても「すべて自分でなんとかしなきゃ」という気持ちが強くなりがちです。
実際、ひとりで完結するスピード感や自由度は魅力ではあるものの、売上低迷などの困難が訪れた時に誰にも相談できず、孤立してしまうケースも少なくありません。
しかし、ビジネスの立て直しで重要なのは、むしろ「まわりを上手に頼る」こと。ここでは、「ひとりで抱え込まない」ための考え方と行動のポイントを見ていきましょう。
■「全部自分でやる」が本当に正解?
ひとりビジネスだからといって、あらゆる業務をひとりで抱える必要はありません。
たとえば経理やデザイン、SNSの運用など、自分が苦手な分野を思い切って外部に委託してみると、思った以上に時間と心に余裕が生まれることがあります。
私は外注パートナーさんに依頼し始めて7年ほどになります。おかげ様で、ひとりではとても受注できなかった仕事も、チャンスを逃さず引き受けられるようになりました。
自分でなんとかしようと思い続けるほど、苦手分野にエネルギーを奪われ、得意分野に注力できなくなります。
結果として、ビジネス全体のパフォーマンスが下がってしまう可能性が高いのです。
ちなみに私の苦手は、経理業務の入力と同じことの繰り返しの事務作業です。私は「苦手なことを手放す」と決めたら、さらにフットワークが軽くなり、「得意なこと、好きなことで稼ぐ」ことへの加速がつきました。
もちろん、最初は費用をかけることに抵抗があるかもしれません。でも、「苦手なこと」を外部にお願いすることで「本来やるべきことに集中できる」「心が安定する」と考えれば、必要経費だと思いませんか?
自分だけの時間とエネルギーをどこに使うのかを見極めることが、長い目で見れば売上や成長につながっていきます。
ただし、やはり気になるのは費用感でしょう。
私は外注さんへお願いする予定のあるものは、いったん自分でやってみてその時間を計ります。支払う金額が自分自身の時給の3分の1以下になるなら、外部のパートナーさんにお任せすることにしています。
もちろん、その時間を人にお願いするなら、その時間当たりの売上のパフォーマンスを上げる決意も必要になります。
■「ビジネスの相談相手」がいることで心の安定が保てる
私は開業2年目あたりから、タイプの違う経営コンサルタントの先生おふたりに師事しています。私はおふたりを、コンサルタントとしての課題解決と同じくらい、「困った時のお守り」として頼りにしています。
長年見ていただいている安心感がありますし、窮地に陥ったり騙されそうになったりした時に、おふたりのおかげで損失を回避できたこともあります。
人によっては、配偶者や信頼できるビジネスの友人に相談しているかもしれません。
ですが、ビジネスのことを普段から詳細に家族などに話していない場合は、相手の不安を増幅させることもあるでしょう。そのため、私としては、ビジネスのことはプロに相談して解決するのが良いと考えています。
窮地に陥った時には、誰かと共有する行動そのもので、自分の考えが整理されます。
もちろん、他の人の知恵を借りることは、その後の視野を広げる大きなきっかけにもなります。いざという時に相談できる人(=メンター)が近くにいることは、ビジネスを安定的に進めていくうえで大事な要素であると感じています。
■助けを求めることは「甘え」じゃない
日本の文化では特に、「他人に頼る=甘え」だと感じる人が少なくありません。
大企業でも、社内外の専門家を活用して効率化やイノベーションを起こしているわけですから、ひとりビジネスならなおさら、まわりを頼ったほうが早いし確実なのです。
たとえば、デザインが苦手なのに自分でチラシやWebサイトを作ると、時間も労力もかかるうえに見栄えがイマイチ…… となりがちです。
それをプロに依頼すれば、短期間で高品質な成果物を手に入れられて、自分はコア業務に集中できる。このように、他人を頼ることがビジネスを救うケースは多々あります。
では、まわりの力を上手に引き出し、自分もまわりの人も幸せになるためにはどうすればいいのでしょうか?
1つ目は「具体的」に頼むこと。
あいまいに「助けて!」と伝えるより、「○○について話を聞いてほしい」「週に○時間手伝ってほしい」など、具体的に依頼するほうが相手も受け入れやすいでしょう。
2つ目は「対価の考え方」を明確にすること。
お金を支払うのか、物々交換のような形をとるのか、あるいは「お礼」として将来何かを提供するのか、対価の払い方を考えましょう。友人や仲間でも、何らかの形で「価値」を交換する意識があると、頼まれた側も気持ち良く動けます。必ずしもお金だけが価値になるわけではありません。そのあたりは相手との関係性によって変わります。
3つ目は「短期的な依頼」から試してみること。
いきなり長期の業務委託や大きな投資をするのが不安な場合、まずは数週間や1つのプロジェクトなど、期間や範囲を限定して試してみるとハードルが下がります。
そこで得られた手ごたえや成果を見て、本格的に依頼を続けるかを検討すれば、無駄なリスクを抑えつつ周囲の力を借りることができます。
■「小さな相談」から始めてみよう
「とはいえ、人に頼るのが苦手……」という方も多いかもしれません。その場合は、いきなり大きな協力を求めるのではなく、小さな相談からスタートするのがおすすめです。
たとえば「この商品名、どう思う?」「SNSのプロフィールに一言アドバイスが欲しい」など、簡単に意見をもらうだけでも、自分にはない視点が得られるかもしれません。
周囲の力を借りることは、決して恥ずかしいことでも甘えでもありません。
むしろひとりでがんばりすぎるほうが、事業のスピードや可能性を狭めるリスクが高いのです。時には誰かの力を借りて壁を乗り越え、そのぶん得意な領域を伸ばすほうがずっと生産的です。
私もお願いするのが苦手でしたが(今でも得意ではありませんが)、ひとりビジネスでは、共存共栄のスタンスのほうがうまくいくと実感しています。
ひとりビジネスで成果を出している方の多くは、実はまわりを上手に巻き込んでいます。ビジネス仲間や専門家、家族や友人、さらにはSNSや地域コミュニティまで、さまざまな「外部の環境」を使って、得意分野に集中しながら成長を続けています。
あなたも「助けを求める勇気」を少しだけ持つことで、一気に視野が広がり、売上低迷からの脱出にも一歩近づけるはずです。
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