本記事は、いぐぞー氏の著書『ToDoリストですら使えなかった僕が見つけたすごい仕事術』(フォレスト出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

ToDoリストですら使えなかった僕が見つけたすごい仕事術
(画像=taka/stock.adobe.com)

やらかし報告は「ヤバい」とだけ言えばいい

僕は過去に、ミスをうまく説明しようとして報告が遅れ、上司に叱られたことが何度もあります。頭では「早く伝えるべきだ」とわかっていても、問題を告げるのが怖くて、状況をまとめることに時間を使ってしまいました。結果として被害は広がり、怒られる確率も上がるという悪循環に陥ってしまいました。
この悪癖を断ち切るきっかけになったのは、知り合いのマネージャーに相談したときの一言です。

「いいか、何か起こったときの報告は『ヤバい』で始めろ。完璧な報告書を30分かけて作るより、走り書きの『ヤバい』の一言を2秒で送るほうが100倍価値がある。状況を整理し、次に何をすべきか判断するのは、俺たち上司の仕事だ」

以来、僕は「2秒報告」を心がけています。

なぜ「ヤバい」の一言でよいのか?

①初動が早まるから
不具合や事故は、最初の10分で被害の大きさが決まります。まず「異常事態の発生を告げる」だけでも、作業停止や連絡準備などの初動が動き出します。短い合図が、チーム全体を動かすアクセルとなります。

②責任が個人の抱え込みからチームの共同作業に変わるから
1人で抱えて沈黙するのは最悪です。早く知らせれば、周囲が並行して調査・隔離・説明を分担できます。結果として、復旧までの時間も、あなたの責任も小さくなります。

③心理的ハードルが最小だから
パニック時に整った文章を作るのは難題です。「ヤバいです」だけなら2秒で言えます。
短い一言が、先延ばしを断ち切るスイッチになります。
※もちろん、TPOに合わせて「緊急事態です」などと言い換えてもかまいません。重要なのは「一言でアラートを鳴らす」というスピード感です。

実装手順:2秒報告→ 10分骨子→ 逐次詳細

①まず2秒で送る(定型文)

  • チャットツールの場合
    「トラブルが発生しました。詳細はまとめ中です。取り急ぎご報告です」
  • 口頭の場合
    「問題が発生しました。急ぎでご相談の時間をいただきたいです」

②上司の指示に従う
聞かれた順に答え、わからない点は「調査中」「〇時までに回答予定」と正直に書きます。
完璧な要約より、時間通りの小さな更新のほうが信頼を生みます

ToDoリストですら使えなかった僕が見つけたすごい仕事術
(画像=ToDoリストですら使えなかった僕が見つけたすごい仕事術)

やってはいけないこと

①黙る
最悪です。被害も信頼毀損も最大化します。

②自己解決という名の「隠蔽」
「きれいに直してから報告しよう」という考えは、最も危険な罠です。それは火事の現場で、消防車を呼ばずに1人でバケツの水をかけているようなもの。
火は広がり、最終的な責任はすべてあなたが負うことになります。

③言い訳を整えるのに時間を使う
整合性より、早さが評価されます。

状況別の例文

①影響が広いかもしれない場合
「ヤバいです。決済でエラー増加。新規リリースは停止済み。15分で一次報告します」

②影響は限定的だが顧客が関係する場合
「ヤバいです。特定顧客で注文エラー。対象は一社。現在ログ採取中。30分で報告します」

③自分の操作ミスの可能性が高い場合
「ヤバいです。僕の作業後に不具合発生。ロールバック検討中。詳細は10分後に共有します」

まとめ

「ヤバい」の一言を惜しんで30分遅らせるくらいなら、今すぐ送るほうが100倍マシです。
最初の2秒報告が、あなたを守り、チームを守ります。詳細を聞き出すのは上司の仕事です。
あなたの仕事は、最初にアラートを出すことと、決めた時刻に小さな更新を重ねることです。
報告を遅らせ、二次被害が広がるよりは100倍マシだと、僕は確信しています。

ToDoリストですら使えなかった僕が見つけたすごい仕事術
いぐぞー
1993年生まれ。
上場企業でITエンジニアとしてチーム開発に従事し、プロジェクトリーダー経験も持つ。
かつては「指示の意図が読めない」「忘れっぽい」「簡単な事務作業でミス連発」の常習犯だった。新人時代、上司に「今まで何十人も見てきたけど、お前が一番使えない」と宣告され、自信を完全に喪失。しかし、「気合い」や「根性」で克服することをあきらめ、エンジニアらしく「弱みを仕組みでカバーする」スタイルへ転向した。
自分の特性に合わせて仕事の手順を再設計し、記憶や意志力に頼らない「型」を運用した結果、状況が一変。プロジェクトの危機を独自の工夫で救い、尊敬するリーダーから「外注なら2,000万円かかった仕事だ」と絶賛されるまでに成長した。本書は、自らが確立した、才能もやる気もいらない「現場の生存戦略」を体系化した初の著書。

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