主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2026年8月3日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村勉
目次
▼31日(金)の為替相場
(1):日銀 予想通り政策金利を据え置き
(2):日銀総裁「次回以降、しっかり議論する」
(3):円が不自然に急伸
(4):ユーロ圏HICP 小幅に加速
(5):米財務省 円買い介入実施の可能性
(6):ユーロ売り・円買い介入実施
▼31日(金)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の予想レンジ/ ▼ドル/円の見通し:振れ幅が大きくなりやすい/ ▼注目の経済指標・イベント
31日(金)の為替相場
期間:31日(金)午前6時10分~1日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):日銀 予想通り政策金利を据え置き
日銀は予想通りに政策金利を1.00%に据え置いた。高田委員が「機動的な対応が必要な新たな局面に入った」として1.25%への利上げを提案したが反対多数で否決された。同時に公表した経済・物価情勢の展望(展望リポート)で、一時的な要因を除く基調的な物価が「2%の物価安定目標を超えて上振れしていくリスクがある」と強調。その上で「現在の金融環境が緩和的であることを踏まえると、経済・物価・金融情勢に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになる」と改めて表明した。
(2):日銀総裁「次回以降、しっかり議論する」
日銀の植田総裁は「これまで以上に物価の上振れリスクを意識する必要がある」と強調しつつ、利上げについては「次回以降、しっかり議論する」と述べた。「金融環境が緩和的すぎると判断すれば、利上げのペースを速めることもあり得る」と従来よりも踏み込んだ見解を示す場面もあったが、「(利上げペースを速めるかどうかは)リスクが顕現化しそうかどうかを判断しつつ、決めるということに帰着する」として慎重な姿勢もにじませた。
(3):円が不自然に急伸
ドル/円が数十分間で1.5円あまり急落するなど、前日に続いて円相場が不自然に急伸。その後、三村財務官は為替の動きについて「特に申し上げることはない」として介入の有無をコメントしなかった。
(4):ユーロ圏HICP 小幅に加速
ユーロ圏7月消費者物価指数(HICP)・速報値は前年比+2.9%と予想通りに前月(+2.8%)から小幅に加速した。食品やエネルギーなどを除いたコアHICPも前年比+2.5%とやや加速した(予想、前月ともに+2.4%)。
(5):米財務省 円買い介入実施の可能性
「米財務省は複数の銀行に対し、NY連銀を通じて本日中に円買い介入を実施する可能性があることと、その措置に備えるよう伝達した」と一部メディアが報じた。
(6):ユーロ売り・円買い介入実施
NY市場の取引終了間際に再び円相場が急伸。クローズ後には、英FT紙が事情に詳しい関係者の話として、米財務省が円相場に介入したと報じた。FTによれば、NY連銀を通してユーロ売り・円買いを実施したとのこと。日経新聞も「31日は日本側が介入を断続的に実施したほか、米国側も『側面支援』を積極化した」と報じた。また、ロイターは、ベッセント米財務長官がトランプ大統領主催の閣議で示した「やることリスト」に、50億-100億ドル相当の日本円購入を検討していることを示す記述があったと、リストの写真入りで報じた。