FTAの締結が必ずしもメリットとならない場合も
すでに韓国はEUとFTAを締結しており、特にFTA締結国との間で自動車分野での競争が激化している。韓国自動車メーカー大手の現代自動車と、傘下の起亜自動車の韓国内での市場シェアは2014年には7割を切るまでになっている。BMW、メルセデスベンツ、フォルクスワーゲン、アウディといったドイツ車が上位を占め、フォルクスワーゲングループの韓国での販売台数は、今では韓国の双龍自動車の販売台数6万9,000台に匹敵する6万台にまでなっている。輸入車市場は若者が好む中低価格モデルを多く投入していることや、ウォン高も相まって、輸入車が占める割合は10年前と比べ7%増加した、13.9%に達する。
それでもFTAを進めるのか
輸入業者の戦略のみならず、為替の影響も受けるため、FTAにより関税が撤廃されたとしても必ずしも自国に有利に進むというわけではない。経済産業省主体ではあるが、FTAは今後も欧州との交渉は継続されるだろう。暗礁に乗り上げたとはいえ、中国や韓国とも交渉は継続される。TPP後にFTAが締結されたあと、どう海外市場と戦うか今のうちに検討しておきたいところだ。
(ZUU online)
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