九州電力

3月9日、九州電力 <9508> が連結業績予想の修正を発表、原子力発電所の年度内停止を前提に予想値を算出した。従来は売上高のみ1兆8750億円と予想していたが、今回の発表で利益見通しが公表され、営業利益は600億円の赤字、経常利益は900億円の赤字、当期純利益は1150億円の赤字となる見込みとした。販売電力量と為替レートについては前回と変わらず、それぞれ815億kWh、1ドル110円のままとしたが、原油価格のみ1バレル95ドルから92ドルへ引き下げた。また原子力設備利用率は0%とした。

2014年3月期の実績は1兆7911億円、営業利益は958億円の赤字、経常利益は1314億円の赤字、当期純利益は960億円の赤字だった。

売上高は、電気事業において、販売電力量の減少があるものの、前年度の期中に実施した電気料金の値上げや燃料費調整の影響による料金単価の上昇などにより電灯電力料が増加すること、再エネ特措法交付金が増加することなどから、前年度を上回る。経常損益は、電気事業において、再生可能エネルギー電源からの購入電力料の増加はあるものの、燃料価格の低下による燃料費の減少や売上高の増加などから、前年度に比べ赤字幅が縮小し、900億円程度の損失に収まるとした。当期純損益段階では、資産の売却などの特別利益が減少することなどから、前年度に比べ赤字幅が拡大する。

同社グループは、効率化を進めているものの、原子力発電所の停止が長期化し、原子力に代替する火力燃料費等の増大により厳しい収支・財務状況が続いている。2014年8月には自己資本の増強による経営の安定化を図るため、日本政策投資銀行を割当先とする1000億円のA種優先株式を発行した。

(ZUU online)

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